しんどさを抱えた10代に
海を超え、枠を超える経験を
しんどさを抱えた10代に「世界を見る経験」を届けるためのプロジェクトです。経済的困難や、不登校経験、発達障害など生きづらさを抱えた高校生が海を超えて、様々なものを見聞きできる機会をつくります。
プロジェクト概要
様々なバックグラウンドを持った人が乗船する船旅で海外を巡り、10代の可能性を拡げます。
実施期間 | 2017年4月~随時 |
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対象者 | 通信制高校、定時制高校に在籍しているまたは不登校経験がある方、環境的もしくは経済的に困難な状況にある方など、生きづらさを抱えた19歳以下。 |
活動内容 | 国際交流NGOピースボート/株式会社ジャパングレイス様が提供するショートクルーズに無料で参加。 (10代の海外渡航費用(ツアー参加費・国内旅費・海外旅行保険寮・空港諸税・燃油サーチャージ・及び他参加者との懇親会費・コーディネーション費)の提供)) |
協力 | サポートクルー(World Challenge募金への寄付者)の皆様/医療法人社団茨腎会様/株式会社CLC様/株式会社近畿サービス様 国際交流NGOピースボート/株式会社ジャパングレイス様 |
プロジェクト背景
学校にいけなくなった。勉強ができない。お金がない。 いじめられた。みんなと同じことができない。 友達がいない。先生が苦手。家にも居場所がない。「自分の”これから”に希望があると思えない。」日本には、そんな状況に置かれている高校生がいます。不登校経験や経済的困窮など生きづらさを抱える彼らにとって、海外渡航は大きなハードルがあります。しかし、海外渡航の経験が人生を変えるような大きな出来事となることも多いです。
このワールドチャレンジプロジェクトを支えるWorld Challenge募金創設のきっかけになった出来事があります。それは、2016年夏に、大阪府内の定時制高校に通っていた高橋美由紀さん(仮名)をクラウドファンディングで資金を募って、ピースボートのショートクルーズに送り出したことでした。クラウドファンディングは、21名の方から20万円をご支援いただき無事終了。高橋さんは、乗船後、支援者の皆様にあてたレポートにこんな言葉を残してくれました。
想像していた以上に、濃密であたたかな旅でした。
さまざまなバックグラウンドを持った人たちとの出会いがあり、同じ船の中で行動を共にし、気持ちを共有して、一緒に考えることのできる仲間たちと巡り会うことができ たのは、大きな財産です。さまざまな生き方を見て、自分の将来を以前よりも具体的に考えることもできました。 そして、約1000人が乗った船の上で、毎日訪れる新しい人との出会いも新鮮でした。
陸ではなく、船という一つの世界の中だったからこそ、築けたものもあるのではない かと思います。この日韓クルーズに乗って得た、たくさんの出会いや気づきたちは、私の身となり、そして大切な宝物です。
なによりも、こんなにあたたかくて、優しくて、とても刺激的な8日間を過ごすことができたのは、支援してくださった方々のおかげです。世の中にはまだまだ、私の知らない世界がたくさんありました。これからも新しいことにどんどんチャレンジして、豊かな気持ちで毎日を過ごしていきたいです。勇気を出して行動することが、その後の自分を作ってくれる。
今回のクラウドファンディングのお話を聞いたとき、正直、少し恐い気持ちもありました。過去の話や今の生活の状況などを、匿名ではありますが、たくさんの人に知られるのかと思うと不安になりました。ですが、私が挑戦することで後に何かを残せるのならば、と思い、支援してくださる方に、一つ一つのコメントに励まされながら達成を迎えることができ、私はこの日韓クルーズに乗ることができました。
このような嬉しい連鎖がもっともっと広がっていくことを願って。支援してくださった方々に文面ではありますが、心から感謝します。本当にありがとうございます。忘れられない夏休みを過ごすことができました。
「大学に行きたくなりました、勉強したい」
国際交流NGOピースボートのショートクルーズに乗船した高橋さんが、大阪に帰ってきて2週間後。こんなふうに話してくれました。ショートクルーズで相席になった大学生と話すなかで、進学という選択肢を考えるようになったそうです。
高橋さんの経歴はこちらのサイトでもご紹介しましたが、お母さんが病気で生活保護を受給しており、高橋さん本人も引きこもっていた時期がありました。でも、お母さんと話し合い、定時制高校への進学もして、自ら歩みを進めようとしている彼女を見た時、原石のような力強さを感じました。
そんな彼女に「あとひと押し」をしたいと思い、2016年春にクラウドファンディングを実施しました。すると、全国各地の21名の方から20万円のご支援をいただくことができ、彼女は海外へ飛び出しました。
クルーズ後の高橋さんは、目の色が変わったようでした。以前からしっかりした高校生でしたが、さらに頼もしい存在になっていました。彼女のような高校生を、もっと増やしたい。高校生の挑戦を、応援したい。そんな思いでこのWorld Challenge募金はできました。
10代が、“いま、自分が生きている生活圏” から飛び出す経験は、大きな自信と視点の広がりにつながります。このワールドチャレンジは、生きづらさを抱えた10代に「自信になる経験」を届けるプロジェクトです。
プロジェクト内容
国際交流NGOピースボート/株式会社ジャパングレイス様が提供するショートクルーズに無料で参加できます。ショートクルーズでは、韓国(済州島/釜山)、中国(上海)、日本の各都市(博多/大分)などを約1週間かけてめぐります(旅程はその時々で異なります)。
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「最初の一歩」を踏みやすい
初めて海外に行く10代にとっては、電車に乗って自分の生活圏を飛び出すのも大きな挑戦です。全旅程に添乗員がつき、食事もついているツアーのため、最初の一歩を踏み出しやすいプログラムになっています。 -
個人的な時間がつくりやすい!
集団行動が苦手な10代や、発達障害等を持っている10代にとって、個人的な時間がつくりにくいツアーへの参加は困難です。国際交流NGOピースボートのショートクルーズは、その人が望めば一人になることもできるため安心して参加できます。 -
多様な人と交流できる!
一方で、4人での相部屋で暮らすことになるほか、現地の人との交流プログラムもあるため、様々なバックグラウンドを持った人との関わりを持ちやすい環境です。人との出会いは10代にとって大きな機会になります。 -
さまざまな文化に触れることができる
ショートクルーズで寄港する中国-韓国-日本は、同じ海でつながる都市ながら、その街並み・文化は驚くほど多彩です。現地の一般家庭を訪問したり、現地の人と触れ合うなかで新たな視点に出会うことができます
プロジェクトに関する
お知らせ
【2/5締切】春のフィリピンスタディツアー7日間に挑戦したい高校生募集! | |
春のショートクルーズ出港中止のご報告 | |
【募集締め切り】春のピースボートクルーズ12日間に挑戦したい高校生募集! | |
ご報告:生活保護受給家庭の高校生も、収入認定されずに海外渡航ができます |
プロジェクトに関する
活動報告
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「いま、生きている生活圏」を飛び越える。 高校生のチカラになった”めぐりあい”。ーワールドチャレンジ募金、ショートクルーズ参加者インタビュー
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