3つの仕事をかけもちする、D×Pの社会人インターン生。どうしてD×Pで働くのかを聞いてみました。
「大学生じゃないですが、D×Pのインターンはできますか?」
そんなふうに聞かれることがあります。実は、D×Pのインターン生は、現在大学に通っている人が1名、社会人が6名と“大学生ではない人”の方が多いんです。
自由な時間を作りやすいのは大学生の特権かもしれませんが、社会人でも、これからの自分の働き方を考える時間としたり、新たなキャリアの足がかりにしたりと様々な理由でインターンとして働くメンバーがいます。
今回は、大学生ではないインターン生のひとり「さんちゃん」にD×Pで働く理由と3つの仕事をどうやってかけもちしているのか聞いてみました。(活動当時の内容です)
ゆくゆく教師になるにしろ、ならないにしろ、役に立つだろうな。
D×Pスタッフ:D×Pのインターンに興味をもったきっかけはありますか?
さんちゃん:大学4年の6月まで、国際協力関係の進路を考えていたんだけど、あんまりしっくり来てなくて。そのタイミングで中学校に教育実習に行って、子どもと関わることの楽しさ面白さに衝撃を受け一気に『教育』に関心が向きました。
D×Pのことは、twitterで見かけたりして知っていたけど具体的に何をしている団体なのかは知らなくて。たまたま前にインターンをしていたNGO団体とD×Pが一緒にイベントをする機会があって。そのイベントの時に、たつさん(当時スタッフの川上)から、D×Pの事業説明を聞いて「これだ。」と思って。
D×Pスタッフ:「これだ。」と思ったのはどういうところ?
さんちゃん:当時、自分が教育について考える中で、子ども達の可能性は無限にあるはずなのにそれが潰されるような社会に違和感を持っていたり、学校教育だけでカバーできない部分への興味があったんです。その違和感や興味とD×Pがやっていることが関係しているように思えて。
あと、なんとなく「自分は子ども達がワクワクして将来のことを考えられる社会をつくりたい、みんなが笑って暮らせる社会をつくりたいなー、そのために生きたいなー」と思っていたことと、D×Pのビジョン「ひとりひとりの若者が自分の未来に希望を持てる社会をつくる」が似ていると感じて。やるしかないと思いました。
…今思うとこうやって色々理由づけはできるけど正直直感だった(笑)。「わ、なんか自分合いそう。」みたいな(笑)。
D×Pスタッフ:D×Pのどんなところに期待した?
さんちゃん:学校現場で先生とは違う形で生徒と関われることは、「ゆくゆく教師になるにしろ、ならないにしろ、役に立つだろうな。」と思っていたかな。定時制・通信制というこれまでなかなか関わったことのない生徒のことを知らない自分がいて。直接、生徒達と関わって身を持って知ることが必要だろうと。
さんちゃんのスケジュール教えて!
さんちゃん:定時制高校で行う居場所事業「いごこちかふぇ」は、高校生が登校する始業前と放課後がメインの時間。早く学校にくる生徒は17時ぐらいに登校するので、それまでに急いで準備します。教室のレイアウトを変更したり、机をアルコールで拭いたりしているうちに、食事提供企業の方が軽食を持ってきてくださります。
居場所事業とは?
定時制高校で週1回実施する校内カフェ。安心できる居心地の良い空間を学校のなかにつくります。コンポーザー、地域の方、他団体のスタッフが訪れることもあり、高校生が定期的に様々な人とつながることができる場でもあります。スタッフは、日々の会話から困りごとを拾いサポートにつなげ、生徒が卒業した後も社会のなかに居場所がある状態を目指します。
さんちゃん:いごこちかふぇでは、訪れる高校生に軽食を渡したり、雑談に混じったりします。雑談のなかで、家庭や友人関係・アルバイトの悩み事を聞いたりすることがある。友人関係や就労など、いごこちかふぇで解消できる可能性がある悩みの場合は、スタッフで共有して何ができるか考えます。企画を考えて高校生を誘ったり、D×Pの進路相談事業につなげたり、先生にフォローをお願いしたりしています。
さんちゃん:この日は、非常勤の仕事と塾でのバイトがあった日ですね。いまは、D×Pが通信制・定時制高校で行なっている授業「クレッシェンド」でもスタッフをしているので、事務作業はクレッシェンドに関わるものが多いかな。コンポーザー(クレッシェンドに関わるボランティア)への連絡のためメールを送ったり、授業ごとにとっている生徒アンケートの集計などをしていました。
いごこちかふぇの事務作業では、食事提供企業に発注をしたり。あとは、現在の食事提供企業さんから、興味を持ってくださりそうな企業を紹介してもらい見学に行ったりもしてます。
クレッシェンドとは?
通信・定時制高校で行っているD×Pの独自プログラム。高校生とD×Pのボランティア「コンポーザー」が対話する全4回の授業です。ひとりひとりに寄り添いながら関係性を築き、人と関わってよかったと思える経験をつくります。4回の継続した授業のなかで次第に人とのつながりを得て可能性が拡がるように、音楽用語でだんだん強くという意味のクレッシェンドと名付けています。
D×Pスタッフ:3つの仕事を両立する秘訣ってある…?
さんちゃん:自分の機嫌は自分でとって、心と頭の整理は定期的にすること。必要だと感じていなくても強制的に休む時間をつくること、早寝早起き、あと意識してお金のことはあまり考えないようにしている。考えるとしんどくなるから。でも正直バランスを崩すことは時々あって、いろんな人に助けられて耐えてるかな(笑)。
「インターン」という立場は生徒と関わる上でも、組織で活動する上でも関係ない
D×Pスタッフ:D×Pを含めた仕事のなかで、こうありたいという形はある?
さんちゃん:「インターン」という立場は生徒と関わる上でも、組織で活動する上でも関係ないと思っているので、自分にできることはなんでもしていきたい。生徒の役に立つことであればどんなスキルでも身につけていきたい。割と貪欲かも。とりあえず当分は生活の中心はD×Pであることに変わりはなく、とりあえず1回離れようって自分が思うまではD×Pで活動し続けていきたいな。
ただ、自分がすっぽりD×Pの枠の中に収まるのは嫌なので、外にもどんどん飛び出して行ったり、自分個人としてもイベントとかいろんな活動を広げていきたい。姿勢としては謙虚にして奢らず、そのままの自分で誰とでも関わっていきたい。
D×Pでは、生徒ひとりひとりと関わるインターン生を募集しています!
まずは、説明会にお越しください。あなたがD×Pで「できること」を一緒に考えてみませんか?
10代をひとりにしない。D×Pで、ともに働きませんか?
D×P(ディーピー)は、10代の孤立を防ぐNPOです。
「10代の孤立」は、不登校・中退・家庭内不和・経済的困難・いじめ・虐待・進路未定・無業などによって、
いくつかの安心できる場や所属先を失ったときに起こります。
D×Pは、定時制高校での活動とオンラインでの活動を掛け合わせ、10代とつながります。日常的な雑談から、生徒の困りごとを拾いサポートにつなげる学校での取り組みと全国から気軽に相談できるLINE相談で10代の孤立を防ぎます。
ひとりひとりの若者が、どんな境遇にあったとしても、
つながりが得られる状態をつくる。これがD×Pの取り組みです。
ひとりひとりの若者が自分の未来に希望を持てる社会をともにつくりませんか?