不登校経験・経済的困窮・発達障害などの
生きづらさを抱えた10代を
孤立させないセーフティネットをつくりませんか?
不登校経験・経済的困窮・発達障害などの
生きづらさを抱えた10代を
孤立させないセーフティネットをつくりませんか?
現在3,367人/目標10,000人(2024年11月10日現在)
夜23時。今日もバイトで疲れたな。
この春から、親と離れて暮らすためにひとり暮らしを始めた。
「出て行ってもいいけど、生活費は自分で稼いで」という親。アルバイトを増やしたくて、高校は辞めた。金銭的にはいつもぎりぎりで、専門学校に通うための貯金もしばらくできていない。でも、親と暮らすよりは何倍もマシ。
寝る前にすこしだけ誰かとつながりたくて、布団のなかでSNSアプリを開く。
人と関わることは苦手だけど、ネットは顔が見えないし気楽だ。
ぼんやりとスマホ画面を眺めていると、
「生活が不安な人にごはんを届けます!」という記事が流れてきた。
SNSで見かけたユキサキチャットのサポート。
生活が不安な人にごはんや現金を届けるってほんとかな。
NPOとか正直怪しいし、信用できないけどダメ元でメッセージを送る。
次の日の昼には、返事があって相談員って人とビデオ通話することになった。
緊張したけど、相談員さんはゆっくり話を聞いてくれた。
「話したくないことは無理に話さなくてもいいよ」という言葉に安心した。
家族のことも自分の気持ちもこれまで誰にも話せなかった。
相談員さんは、「話してくれてありがとう」と言った。
もっと前に、誰かに話すことができていたら
今こんなふうになっていなかったのかもしれないと思う。
夕方6時から学校が始まる。
昼間のバイト終えると、急いで自転車を漕ぐ。
学校につくと、校門の前に見覚えのある顔。
「やっほ、久々やん。今日のごはんは、パンやで!」
この馴れ馴れしく話しかけてくるやつは、D×Pのスタッフ。変な大人。
お腹すいたし、いごこちかふぇ行こうかな。
いごこちかふぇっていうのは、D×Pが週1で開いている校内カフェ。
タダでごはんをもらえたりする。
パンをもらって、席に着く。落ち着いたら、今朝の母さんを思い出した。
理由もわからず怒鳴られたし、もう俺って生きてる価値ないわ と思う。
Bくんは、定時制高校に通う17歳。ご両親は離婚、お母さんと妹さんの3人で暮らしています。人間関係の悪化から中学時代に不登校を経験し、経済的に余裕もないことから日中アルバイトをしながら定時制高校に通っています。
「今日もバイトやったん?」
パンを食べてたら、D×Pスタッフが話しかけてきた。
「まあ…」と適当に返事すると「そっか、忙しいん?」と聞かれる。
「最近バイトのかけ持ち始めて」
「ちょっと、顔色悪いから心配やわ~。なんか欲しいものとかあるん?」
「いや、オカンに働けって言われてて。家に入れるお金増やすことになったから」
次の日、担任の先生から「最近ちょっと疲れてそうやな?ちゃんと寝れてるんか?」と声をかけられた。家にいれるお金を増やすためにバイトのかけ持ちを始めたことを話すと、学校に来ているソーシャルワーカーって人にも相談してみようと提案された。
家のことなんて誰にもどうもできないって思ってたけど、そうじゃないのかもしれない。
AさんもBくんも家族には頼りづらく、日頃のちょっとした考えやこまりごとを共有できる相手が少ない状況です。
また、過去の経験から人を頼ることが苦手で、人とつながりづらい状況が生まれています。
例えば、経済的に困難なほどだれかとつながりづらくなることを示すデータがあります。
内閣府の平成29年版子供・若者白書では、「暮らし向きがよくない」と回答する人ほど、
居場所だと思う場所の数が少なくなるという結果が出ています。
引用:平成29年版子供・若者白書
それぞれの10代の境遇はさまざまです。
経済的に困難な状況にある人、家庭や学校が安心できる場ではない人、
発達障害/学習障害を持っている人など、多様な事情が重なり合っています。
それらの事情によって、孤立しやすい状況が生まれています。
約 23.9 万人
引用:令和元年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査
推計 9 万人
総務省「労働力調査」
約 4.2 万人
引用:令和元年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査
大人のように見える10代。しかし、未成年であることで本人が自力でとれる選択肢は狭まります。彼らが頼れる人とのつながりをなくし孤立した状況になると、社会にあるさまざまなセーフティネットへ辿り着くことも難しくなります。
また、危険な大人とつながり事件に巻き込まれてしまうなど、深刻な状況に陥ってしまうこともあります。身動きも取れず行き詰まる彼らをひとりにしないために、サポートが必要です。
D×Pは、10代の孤立を解決するNPOです。
わたしたちは、若者が困った時に頼れる人とのつながりを得られるように
"人とのつながり"を通して、社会のなかにセーフティネットをつくります。
わたしたちは、既存のセーフティネットでは拾い上げられなかった10代と出会い、社会につなげていく役割を果たします。
生きづらさを抱えた10代が、この社会で生きて・活きることができる新しいセーフティネットをつくっていきたいと思っています。
そのために、「学校現場」と「インターネット」の2つをフィールドにして生きづらさを抱えた若者と出会います。
生きづらさを抱えた高校生に
学校現場・オンラインで出会う
既にある企業/地域/自治体/NPOなどの
リソースをセーフティネットとして再構築
高校生が人とつながる授業を実施し、ひとりひとりに寄り添いながら関係性を築いていきます。定時制高校では、時間やお金に余裕がなくご飯を食べずに登校してくる高校生も多いため、居場所事業にて食事の無償提供を行っています。
家庭に居場所がない10代が集まる街中にテントを立て、おかしやジュースを配布するフリーカフェを試験的に実施しています。生理用品やコンドームなども自由に受け取れる状態をつくり、困りごとを聞きやすい状態をつくります。本人が望むサポートにつなげます。
不登校・高校中退などの困難を抱えた10代がいつでも自分の進路や就職に関して相談することができる状態をつくります。進路や就職、転職の相談・福祉制度の案内・在宅ワークや希望の仕事に就くための勉強手段など幅広い情報提供を行います。
困窮する25歳までの若者に食糧支援を行っています。家賃や光熱費などを払う現金がない場合は現金給付を行い、まずは安心できる環境をつくります。生活の安定にむけて、公的補助をうける、仕事を探すなどの次のステップをユキサキチャットでサポートします。
※2017年度から通信制・定時制高校での事業に特化しています。一部で行なっていた全日制高校でのプログラムを終了したため生徒数は減少していますが、進路支援やオンライン相談の事業をスタートさせることができました。
わたしたちの活動は、1年を通して60名の高校生と関わるところからスタートしました。
若者がいきるセーフティネットは、確実に広がっています。
D×Pが目指すのは、ひとりひとりの若者が自分の未来に希望を持てる社会です。
その若者がどんな境遇にあったとしても、自分の未来に希望を持てるような社会の構造をつくります。
人には、たくさんの可能性があります。
しかし、環境や周囲の人との関係性のなかで可能性が閉ざされ、
本来持っている自分を発揮できない高校生に出会うことも多くありました。
そんな背景から、「自ら這い上がって立ち直れる」という意味でなく
「周囲の人の手を借りて、自分なりの一歩を踏み出せる」という意味をこめました。
子どもも大人も、豊かな人とのつながりを持っていて、
生きていくなかで嬉しいことも辛いこともありながらも、
「まあ、これからも大丈夫かも」と思えるような。
それが、”自分の未来に希望を持てる”ということだと思っています。
「否定せず関わる」とは、相手や自分の考え方、価値観、在り方を否定せずに、
なぜそう思うのかと背景に思いを馳せながら関わることを意味します。
10代が抱えている困りごとを聞くときや、10代自身が自分の持っている能力や魅力を発揮するとき、
まずはひとりひとりの10代が自己表現ができる環境をつくることが必要だと考えています。
あらゆる可能性を見つめ潰さずに、ひとりひとりと対話するために
わたしたちはこの姿勢を大切にして10代と関わっています。
当時の僕は“引きこもり精神”を持っていたんです。あまり家の外に出たくなかったし、外向的な性格じゃなかった。D×Pと関わりを持ってから、“外の世界”の見え方がけっこう変わってきたんです。だから、外とのつながりを持てたり、興味のあることに思い切って参加すると、これからの人生が楽しくなると思います。
中学時代は学校に行っていなかったし、戸籍上の性別と自分の思う性別も違ってたから、高校進学が難しいと思っていました。D×Pの人に相談したらいくつかの通信制・定時制高校を教えてくれました。私には無理って思ってましたが「できるよ」「名前も変えられるから」って言うから、そこまで言うなら頑張ってみようと。高校に合格したと報告をしたら、入学式に来てくれました(笑)
進学するためのお金がなくて、就職するしかないと考えていたころ、学校でたまたまD×Pスタッフと出会いました。いろいろ話をしたら、「やっぱり進学したいな」と思い、専門学校の入試を受けて合格しました。それまでの自分は、「就職するしかない」と思ってたんですが、自分が行き詰まったときに、D×Pがきっかけで変わっていったなと思います。
高校を卒業してからはD×Pと連絡をとれていませんでした。けれど、高校を卒業してからの方が自分のことを考える時間があって、過去の経験に対するフラッシュバックがすごく酷かったです。現在はD×Pと一緒に、好きなゲームをやった後に、参加者同士で話したり、共感しあえるような場をつくっています。ただ楽しむだけではなくて、心のケアもできるような環境にはしていきたいと思っています。
わたしたちは、みなさまからのご寄付を収入に活動を続けています。
高校生が暮らす地域に、そして社会にD×Pの価値観に共感し体現する人がいることは、
誰にとっても大きなセーフティネットになるはずです。
どんな境遇にあっても、「生きていける」と思えるようなつながりを得られる社会を
わたしたちと一緒に実現する仲間になってください。
困窮状態にある若者2人に30食分(約1ヶ月分)の食糧を送り、ユキサキチャットでの進路・就職相談を1ヶ月受けることができます。
5人の高校生が、人と関わってよかったと思える経験をつくるD×Pの授業に1回参加することができます。
高校生に安心できる居場所を届ける居場所事業にて、約200人の高校生に食事の無償提供を行なうことができます。
わたしたちの活動は、毎月定額を寄付してくださる約2,000人のサポーターからのご支援で成り立っています。
サポーターのD×Pへ寄付することにした理由をご紹介します。
漫画を描くことしか得意じゃない自分ですが、趣味は経済ニュースを見ることです。絵を描くために机に座っていても、どうしていいかわからない孤立と、システムの不備からくる困難に足がすくんでしまう人のことが見えてきます。一人一人に違う問題があることがわかります。D×Pを私が応援するのは、扉を開け外に出て「どうしたの?大丈夫?」と語りかけにいってくれる組織だからです。自分には大きな力はないけれど、良いものをパスできる存在でありたい。その思いを助けてくれるD×Pと、語りかけに答えてくれるみなさんを応援しています。
サポーター 末次 由紀さん
漫画家『ちはやふる』作者
子供のころ親と折り合いが悪く、自分は要らない子なんだと思っていました。学校でもイジメにあい、自分の居場所はなかったです。でも、周りの大人を頼ることはできませんでした。苦しい気持ちを経験していたので、自分と同じ思いをする子供を減らす活動がしたいと考えていました。そう思っていたなかで出会ったのが、同じ大学卒の今井紀明さんが立ち上げたD×Pでした。私が子供の頃にDxPのような存在があれば、どんなによかっただろう、と思っています。今の自分にできるのは、寄付という形でD×Pを応援し、還元する側になることです。
サポーター 是國 由帆さん
個人事業主/IT系コンサルタント
去年、京都大学でD×Pの講演があり、そこで初めてお話を聞きました。「日本の若者には途上国の若者とは違った苦しさがある」という言葉にハッとさせられました。そしてD×Pのプログラムのきめ細やかさに驚きました。支援を必要としている高校生たちは、そもそも支援の場から遠いところにいます。そこにどうやってリーチしていくのか、LINEを使った相談などとても大切だと思いました。毎月届くメルマガも、D×Pの「今」が生き生きと伝わってきます。これからも応援していきたいです。
サポーター 西郷 南海子さん
京都大学教育学研究科博士課程在学中 3人の子どもの母
わたしたちの活動がわかる最新の活動報告書をお送りいたします。日々の活動報告やイベント情報、生徒と接するスタッフのリレーコラムなど、セーフティネットづくりの取り組みがわかるサポーター限定メールマガジンもお届けします。あなたのサポートでできた成果をご確認ください。
(海外在住の方にはメールにてご送付しております。ご了承くださいませ。)
Facebookのグループにご招待します。高校生とのエピソードなど活動報告や、サポーター限定ライブ配信などを配信します。コメントやライブ配信の視聴で、ぜひセーフティネットづくりの取り組みにご参加ください。
名刺サイズのユキサキチャットカードを1枚お送りします。困っている10代や保護者など10代の周囲にいる大人に出会ったときにユキサキチャットを紹介できるカードです。いつでも渡していただけるように財布などに入れておいていただけると嬉しいです。ともに、10代を孤立させないセーフティネットを拡げていきましょう。
生きていくなかでは、様々なことがあります。
突然、仕事ができなくなるかもしれない、大切な人がいなくなるかもしれない、災害にあうかもしれない。
私たちが関わる生きづらさを抱えた若者も、これを読んでいるあなたにも、困難が訪れるかもしれません。
でも、そんな困難があったとき、
「この人にちょっと話してみようかな」「あの人の顔が見たい」
と思えるようなつながりが一筋でも、あったら。
わたしたちは、高校生が学校を卒業したあとも
人とつながり、ひとりひとりの若者が希望を持てる社会をつくりたいと思っています。
どんな境遇にあっても、「生きていける」と思えるようなつながりを得られる社会を。
わたしたちと一緒に、実現する仲間になってください。
よろしくお願いいたします。
2015年6月8日付で、D×Pは大阪市の認定を受け「認定NPO法人」になりました。
また、2020年に大阪市より”認定NPO法人格”の有効期間の更新を認められました。
認定NPO法人とは、活動内容が適正であるとして各自治体から認定をうけた団体のことを指します。
認定の有効期間は所轄庁による認定の日から起算して5年。認定の継続を行なうためには5年ごとの申請・実地調査を通じて、認められます。
D×Pは、大阪市から認定を受けた「認定NPO法人」です。
認定NPO法人へのご寄付は、税控除の対象となります。
(12,000-2,000)×0.4(国税分40%) = 4,000円
(12,000-2,000)×0.1(地方税分最大10%) = 1,000円
4,000円 + 1,000円 = 5,000円
(60,000-2,000)×0.4(国税分40%) = 23,200円
(60,000-2,000)×0.1(地方税分最大10%) = 5,800円
23,200円 + 5,800円 = 29,000円
はい、可能です。ご都合のいい時に、ご自由な金額でご寄付いただける「今回のみのご寄付」を承っております。今回のみの寄付をするからお手続きください。
はい、できます。D×P寄付サポーター専用 お問い合わせフォームからご連絡をいただければ、3営業日以内に対応いたします。
毎月のご寄付の方法がクレジットカードの場合は、当月の課金が最後となり翌月の課金は行われません。
月末が休業日で弊社の対応が月を跨いでしまった場合、課金が行われてしまうことがありますが、後日課金取消で対応させていただきます。
毎月のご寄付の方法が銀行引落の場合は、退会の反映までに最大2ヶ月かかる可能性がございます。
はい、郵送にてお送りいたします。個人名義の寄付か法人名義の寄付で、お送りするタイミングが異なります。(海外在住の方はこの限りではありません。詳しくは「Q.海外在住ですが、領収書をいただくことはできますか?」をご覧ください。
個人名義の寄付の場合:原則として年に1度(12月31日で締め、翌2月上旬頃に発行)お手元にお送りします。なお、領収書の宛名は、ご寄付の際にお知らせいただいたお名前でお送りします。
法人名義の寄付の場合:原則として年に1度御社の決算月に合わせてお送りします。寄付完了後、領収書に関するアンケートをお送りさせて頂きますのでご回答ください。
※領収書についてのご注意事項
領収書にはD×Pの口座に「着金」された日付が記載されます。クレジットカードや口座振替でのご寄付の場合、決済から当団体の口座に着金するまでに時間差がございますのでご了承くださいませ。
年内中のご寄付をしたい場合、銀行振込が確実です。
D×Pの口座への入金日が年内に収まるようにお振り込みくださいませ。
銀行振込のお申し込みはこちらから受け付けております。
決済方法によって異なります。
クレジットカード決済の場合、初回の決済は登録時に行われ、次回以降の決済は毎月1日に行われます。また、金額の引き落としはカード会社指定の日に行われます。
毎月の銀行引落の場合には、毎月10日(土日祝日の場合は翌営業日)が引き落とし日となります。
ご希望の寄付方法をお選びください
金額ボタンを押すと決済サイトに移動します。
お振込先の口座番号は、以下の申し込みフォームにご記入いただいた後、自動返信メールでお伝えいたします。
※D×Pは、大阪市から認定を受けた「認定NPO法人」です。「認定NPO法人」へのご寄付は、税控除の対象となります。税控除をお受けいただくためには、確定申告の際に、【住民票に記載のあるお名前・住所】が記載された寄附金受領証明書が必要になります。
ROBOT PAYMENT社のシステムを利用しております。同社では、シマンテックSSLサーバ証明書を採用しており、入力情報は安全な形で送信されます。お客様情報も暗号化され厳重に保管されるため、第三者に漏れることはございません。また、クレジットカード番号は、当団体には開示されません。
ご登録いただきましたご住所・お電話番号・メールアドレス等の個人情報は、活動報告のためのメールマガジン送付、資料のご郵送、領収書のご郵送、お電話でのご確認のみに使用します。ご本人様の承諾なしに第三者に提供することはありません。
Aさんは、高校を中退した17歳。親と離れて暮らすためにひとり暮らしを始めました。新型コロナの影響で、アルバイト先のシフトは安定しません。Aさんは、親からネグレクトを受けていた過去があって連絡もできず、経済的援助も受けられません。専門学校に進学する資金を貯めながら生活費をアルバイトでやりくりしています。