【募集終了】多文化ソーシャルワークを担う新規事業をスタート!相談員を募集します

こんにちは、認定NPO法人D×P(ディーピー)です!新たに多文化ソーシャルワークを担うオンライン相談事業を立ち上げます。

わたしたちは2018年からユース世代(13歳~25歳)を対象に、LINEを活用したオンライン相談事業「ユキサキチャット」を運営しており、現在は全国の14,000名※1を超える方が登録しています。進路や就職、生活にまつわる相談に乗っています。経済的に厳しく親にも頼れない方には現金や食糧の給付でサポートする「ユキサキ支援パック」の取組も実施しています。

過去にもD×Pでは困窮状況にある日本への留学生など海外ルーツを持つ若者からの相談に対応しています。相談対応を通して、海外ルーツを持つ若者が自国の文化と異なる環境で生活することにより、心理的にも社会的にも深刻な問題を抱えていることがわかりました。昨今の物価高騰により生活が厳しくなっている若者のなかでも、海外ルーツをもつ若者は仕送りやアルバイトに制限があり、より生活が苦しい状況であることがわかりました。 実際にやりとりを行った留学生からは、「誰にも相談できなかった」という声や、学内の留学生相談室へ相談したところ「学校で対応が難しく、自分で何とかしてほしい」という回答があったという声もききました。相談できる場所が限られ、かつ相談先から自助努力を求められた場合、特に日本語でのコミュニケーションが難しい段階の留学生にとっては孤立した状況を生みやすいと考えています。

そこで、D×Pでは新たに「やさしい日本語をつかったオンライン相談窓口」を開設します! 「やさしい日本語」を用いた資料を新たに作成し、海外ルーツを持つ方をはじめとしてより多くの方が相談につながりやすい環境を整え、チャット相談とオンライン面談を通じた食糧支援を行います。そして、多文化ソーシャルワーカーとして、専門知識や技術を活用し、相談者本人だけでなく、相談者を取り巻く家族、コミュニティー、行政機関などにも働きかけ、適切な制度やサービスが利用できるよう継続してサポートを行います。

D×Pの新規事業を一緒に創り上げてみませんか?

多文化ソーシャルワークのご経験がある方、日本語教室や国際交流会などで類似した相談対応のご経験がある方、社会福祉士・精神保健福祉士の方、歓迎です!

※1:2024年7月時点の登録者数

D×Pが取り組む社会課題

わたしたちが取り組む社会課題は、10代の孤立です。10代の孤立は、不登校・中退・家庭内不和・経済困窮・いじめ・虐待・進路未定・無業などによって、いくつかの安心できる場や所属先を失ったときに起こります。D×Pは学校現場と繁華街での取り組み(オフライン)とLINE相談(オンライン)で、全国の若者と出会いサポートをしています。

ユキサキチャット事業部は、相談者のサポート内容に合わせたチーム体制を組んでいます。
今回は、やさしい日本語をつかったオンライン相談チームの相談員を募集します。

想定している仕事

  • チャットでの相談対応

    LINEでの相談者さんとのやりとり、チーム内ケース会議への参加、相談対応にともなう必要な各機関(公的機関・企業・他NPOなど)とのコミュニケーション、公的制度などの情報収集、入力・事務作業、広報協力を含みます。
  • 給付支援検討に伴う面談対応

    新しいLINE相談事業において、希望する若者に対して食糧支援を実施します。その支援内容を検討するため、申込のあったひとりひとりの若者とのzoom面談をおこないます。それに伴う面談日程の調整、面談記録記入、支援方針の提案も含みます。
  • 事業方針や運営方法を検討する会議への参加

    新規事業の立ち上げメンバーとして、相談内容やそれに紐づく対応方針について共有し、ともに事業方針や運営方法を改善していく基盤作りを担います。

ユキサキチャットが担うソーシャルワークはどんなもの?

現金給付や食糧支援を実施する前に、相談者さんとオンライン面談を行なっています。
面談後には、状況に合わせた適切なサポートを実施できるように、D×Pだけではなく外部機関とも連携を行なっています。

相談者Aさんのケース 〜ユキサキチャットの現金給付・食糧支援を実施〜

アルバイトで生計を立てています。
実習や課題、国家試験の勉強に追われ、アルバイトに入りづらくなりました。
それでも生活のため、空きを見つけて働くようにしているのですが、学校では「バイトしてる場合じゃないよ」とも言われ身体的にも精神的にも辛いです。
親もこれ以上頼ることができません。
相談者Aさん
(相談を受けての対応)
まずは目の前の生活を立て直すため緊急で現金給付を実施しました。
国家試験後に状況が安定するまでを目安に現在は食糧支援を実施中。
オンライン面談も実施し、これからの動きを一緒に考えています。
相談員

相談者Bさんのケース 〜お住まいの地域の支援制度などをご案内〜

生活費が足りない状況で困っています。
ひとり親家庭できょうだいもいるため、家族は頼れません。病院に通うこともできなくなるので不安です。
このままだと生活ができなくなるので援助交際を考えています。何かいい解決策はありますか?助けてください。
相談者Bさん
(相談を受けての対応)
現金給付を活用し、通院を行ない生活の不安を解消しました。
そしてオンライン面談やチャット相談を通して、家族との関わりや仕事のことなどを一緒に考えました。
また、生活保護など申請できる制度があることをお伝えし、手続きのサポートをしました。
相談員

相談者Cさんのケース 〜ご自身の力でどこかへ繋がることができない方への外部連携サポート〜

過去に親から虐待を受けたことがあり、児童養護施設で育ちました。
18歳を超えてから退所しひとり暮らしをしているのですが、調子を崩してバイトに入れず、借金も返せません。
家賃も払えず、もうすぐ家を失うかもしれません。
相談者Cさん
(相談を受けての対応)
家を失うことを防ぐために、家賃や生活費確保のために現金給付と食糧支援を実施しました。
面談を実施し、その際に家計状況を整理したり、活用できそうな公的制度・民間の支援団体についてもお伝えしました。
本人からは「サポートを受けてみたいけど、支援機関に連絡するのが怖い」と返信があったので、
本人許可をもらった上で相談員から支援機関に連絡をし、本人が支援機関につながりやすくするサポートをおこないました。
相談員

D×Pで働くとは

入社すると一緒に働くことになるスタッフに聞いてみました。

相談者にとって必要なものは何か?を分野を超えて考えることができる

ユキサキチャットは進路・就職相談としていますが、相談者の進路や就職の悩みの背景にある課題はさまざまです。「進学するか就職するか迷っている」という相談も、家庭の困窮が背景にあることもあれば、暴力・虐待の過去があり家から離れたいという背景があることもあります。社会福祉士は、それぞれの分野や領域に近しい関係機関と連携しながら働くことが多いと思います。私はスクールソーシャルワーカーとしても学校に拠点をおき働いているのですが、関係機関は例えば子育て支援課や児童相談所など子どもに関わるところが主なものです。ユキサキチャットは、分野が重なり合うことも多いため関わる関係機関も多様です。福祉制度だけでなく、NPOや企業の支援や取り組みなどの社会資源を案内することもあり柔軟に考えることができると思います。相談者にとって、必要なものが福祉制度である場合も、そうでない場合もある。その人にとって本当に必要なものはなんだろう?と考えられるのがユキサキチャットらしさだと感じています。
相談員

少ない情報から見立てる経験を積むことができる

チャット相談だからこそ、訪問や電話ではつながりづらいユース世代の相談者と直接やりとりすることができます。一方で、チャットでのやりとりでは得られる情報に限りがあるとも思います。オンライン面談や電話ができれば声色など非言語な部分の情報を得られますが、それでも対面でのやりとりで得られる情報よりは少ないです。本人から発せられる表面上の課題だけでなく裏にある複合的な悩みや課題を想定し、できるだけ詳細な状況を本人に尋ねる必要があります。また、本人から発せられる課題の背景を考える意識がないと対症療法的なことで終わってしまうこともあると思います。特に現金給付や食糧支援を希望する若者は、「困窮」の背景にさまざまな困難を抱えている場合があります。一時的な支援があればその後は本人の力で改善していけるケースはそれでよいのですが、複合的な困難を抱える人に対しては一時的な支援では不十分なことも多いです。現金給付や食糧支援を実施する間に、「〇〇について本人と考えていく必要がある」と先まで見据えられる視点がつくと感じます。
相談員

さまざまなバックグラウンドを持つ相談員や多様な連携先と働くことができる

ユキサキチャット事業部は、職員8名と業務委託が7名です。キャリアコンサルタントの資格を持つ人、障害福祉分野で経験がある人、スクールソーシャルワーカーとしても働いている人など専門分野や経験が多様です。児童福祉分野では外部アドバイザーの方にも相談できる体制があります。相談員の持つ専門性がさまざまなため、複数の視点から相談者にとってよりよい解決策を考えていくことができます。また、日本全国に相談者がいるため、相談者本人の住んでいる地域の関係機関とやりとりすることもあります。ケースのやりとりをしたことを通じてユキサキチャットを知っていただくことも多く、地域を超えて働きかけていくことができます。一方で、さまざまな理由から相談者本人が地域との連携を拒む場合もあります。そういったときは、ユキサキチャットは「安心して話をすることができる場所」という役割を担うこともあります。本人にとって安心できる場があることはもちろん大切ですが、困りごとの改善にはなりづらいので難しいと感じることがあります。ユキサキチャットでどこまでできるのか?どこまでやるのか?ということは、現在もチームで模索しています。
相談員

D×Pスタッフが大切にする4つの姿勢

全ての姿勢に共感し、体現しようとする人が働いています。

  • 否定せず関わる

    相手や自分の価値観やあり方を否定せず、背景に思いを馳せて関わろう。「否定しない」と「関わる」の両方を大切にし続けたとき、だれかの可能性がひろがる環境が生まれる。
  • ひとりひとりと向き合い、学ぶ

    「◯◯の人たち」とまとめることなく、ひとりひとりに向き合おう。年齢や性別、社会的な肩書で決めつけず、それぞれのバックグラウンドを持つ人から学ぶ姿勢を持ち続けよう。
  • オーナーシップを持つ

    実現するのは、どこかのだれかではなく自分自身。自分の中に湧いた違和感に素通りせず、納得いくまで仕事をしよう。アイディアもいいけど、実現に向けて自ら一歩を踏み出そう。
  • 翻訳者になる

    世の中の多数の人に届かない、声なき声に気づいてすくいとろう。わかった気にならず、「現場」に足を運び肌で感じよう。そしてだれかに伝わる言葉に変える翻訳者になろう。

一緒に働く職員からのメッセージ

これまでに積み重ねてきた経験やノウハウを活かして、新たなチャレンジをします!

ユキサキチャットでは、D×Pの大切にしている「否定せず関わる」という姿勢をもとに日々の仕事に携わってきました。目の前の13~25歳の相談者の方の状況が複雑な場合も、情報が少ない場合も「その方にはどういう背景があるのだろう」と気にかけながら、どういったやりとりができると良いかを丁寧に考えています。困りごとが解決したなど良い報告や「頼ってよかった」という声が届くととても嬉しいです。一方で状況把握が難しく、解決や明確な答えのお伝えが難しいケースもあります。歯痒さや無力感を覚えることもあると思います。ユキサキチャット事業部では、もしそのような感覚を覚えたとしても、相談員が自身のことを「否定せず関わる」ことができる仕組みをつくる挑戦もしています。支援現場でのバーンアウトの話を聞くこともありますが、相談員ひとりひとりがすこやかにあれて、かつ長く仕事を続けていける環境を維持・改善し続けられることは、相談の質に大きく寄与すると信じているからです。相談者の方のことも自分のことも否定せず関わりつづけていくために、スタッフは日々「何が最適解なのか」を考えて実行することを繰り返し続けています。なので慣れないうちは大変かもしれませんが、その積み重ねがより多くの若者にユキサキチャットを届けることにつながると考えてきました。今回のやさしい日本語対応の開始は新たなチャレンジであり、「何が最適解なのか」がすぐに分からないこともあるのではないかと想像しています。しかし、これまでにユキサキチャットが積み重ねてきた経験やノウハウが、迷ったときの指針になってくれると考えています。思い悩むことが多い中でも、新しいLINE相談事業を一緒につくりたいという想いを持たれた方、ご応募をお待ちしています。
ユキサキチャット事業部マネジャー 玉井慎太郎

この求人に関する詳しい情報はこちら

※必ずご視聴の上、ご応募ください。
近日中に公開予定です。

募集要項

業務内容
  • 海外ルーツを持つ若者へのLINE相談事業における、相談対応・ケース会議への参画
  • 相談対応にともなう、必要な各機関(公的機関・企業・他NPOなど)とのコミュニケーションや公的制度などの情報収集、入力・事務作業、広報協力
  • 食糧支援などのプロジェクト運営や支援にあたるオンライン面談など
対象人物像
  • D×Pが掲げる理念や「4つの姿勢」に共感できる方で、かつ自分ごととして実現に強くコミットしていきたいと思う方。
  • さまざまな背景をもつ若者に対して関心を持つことができる方
  • 相談する若者の主訴は大切にしつつ、若者の置かれる状況や話の内容が変わるにつれて柔軟に対応方針を変えていける方(相談の現場では実際に、当初経済困窮の相談だったが希死念慮の相談も加わる、もしくは当初進学に関する相談だったが希死念慮の相談も加わる、といったケースもあります)
  • 現状のフローで発生しうる問題について常に思案し、事前の対策や改善提案を主体的に進められる方
  • 自分以外のスタッフや関係者を関わらせて仕事ができ、関係者間で意見が異なった時でも、妥協点を探したり、互いへの理解が深まるように粘り強くコミュニケーションをとれる方

  • ※D×Pでは主に、Chatwork、Google Workspace(ドキュメント、スプレッドシート、カレンダーなど)を用いて業務を行います。また、相談対応は「つながる相談」というシステムを利用してやりとりします。
応募資格
  • 社会人経験が3年以上ある方
  • 外国籍や海外ルーツをもつ方の相談業務や支援業務の経験が1年以上ある方
  • 社会人マナー・PCの基本的操作の理解や、基本的なビジネス文章を作成できる方
  • サービスの特性上継続的なやりとりが必要なため、平日週4日以上の稼働ができる
    ※日本国外にお住まいの方は、相談システムの動作環境の保障がないことや外部連携での電話対応等が発生する可能性があるため、ご応募いただけません。
推奨資格

(推奨資格)

  • 社会福祉士、精神保健福祉士、臨床心理士、公認心理師、教員などの資格を有している方

(推奨経験)

  • 多文化ソーシャルワーク関連やそれに類する経験が1年以上ある方
  • 日本語以外(英語、中国語、スペイン語など)を用いた業務経験のある方
  • 学校等で留学生対応のご経験がある方(事務、生活相談等)
  • 希死念慮をもつ方に対する相談業務の経験
  • 他の機関と連携してケース対応をした経験
  • 10代~20代の方のケース対応をした経験

活動場所

在宅(原則、フルリモートとなります)
※ただし、個人情報が守られる環境づくりをお願いしています。会議などでの話し声が同居人の方に聞かれないようなスペースが確保できることが条件となります。

契約形態

業務委託契約 (2025年9月までを想定、契約更新相談可能)

稼動時間

ユキサキチャットの営業時間が平日10:00~19:00のため、営業時間内で稼働時間を調整いただきます。

契約金額

月90時間(週22.5時間/平日1日4.5時間程度)を想定して、月額132,000円(税込)
※サービスの特性上継続的なやりとりが必要なため、平日週4日以上の稼働ができる方を想定しています。
※契約金額については、スキル・経験・稼動可能時間に応じて相談の上、決定します。また、仕事内容に慣れたあと月あたりの稼働時間を増やされた方もいます。

募集人数

2名

募集締め切り

2024年8月18日(日)24:00までに、エントリーフォームをご送信ください。

3営業日以内に書類選考の結果をお知らせします。

採用フロー

  1. エントリーフォームから応募

  2. 書類選考

    3営業日内に書類選考の結果をお知らせします。
  3. 一次面接

  4. LINE相談のデモテスト

    必要に応じて面接や課題などが追加されることがございます。

※D×Pにおける面談は、「一方的に審査する場」ではありません。D×Pと応募者の方がお互いのことを知って、ともに働いていけるかを模索する場です。

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お問い合わせ

当求人に関するご質問や不明点はdreampossibility+mid@recruit-mg.com(担当:行政/ゆきまさ)までご連絡ください。


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